企業の実践例

平成26年度京都市「真のワーク・ライフ・バランス」推進企業 特別賞 株式会社 都ハウジング株式会社 都ハウジングカブシキガイシャミヤコハウジング

平成26 年度で40 周年を迎えた都ハウジング。地域に根差し,高齢者住宅や空き家の問題にも取り組みながら,働きやすい職場づくりを実践しています。代表取締役,取締役の岡本さん御夫妻を訪ね,お話を伺いました。
 

代表取締役,取締役岡本 秀巳さん,岡本三保子さん

社員を兄弟や子として家族的サポートを大切に

◆社員を兄弟や子として家族的サポートを大切に◆

 「うちのような零細企業がこのような賞をいただいたことで、ほかの小規模の企業や同業他社の励みになれば…」と、笑顔で語る岡本秀巳さん。自らのことを会社の社長ではなく『店主』と呼び、社員のことを『家族』と考えていると言います。
 「一人一人の従業員の事情を考慮して、働きやすい職場になるよう心がけています。育児や地域活動など、仕事以外のことも頑張ってほしいですし、小さな会社の利点を生かして就業規則にとらわれない柔軟な対応を大切にしていますね」と語りますが、育児のための短時間勤務や看護休暇制度などの就業規則の改定を行ったり、パート従業員専用の就業規則を定めたりするなど、積極的に規則の整備も進めています。
 法令の改正など、日々変化する不動産業界においては常に勉強し続けることが不可欠。岡本さんたちは積極的に社員へ研修に参加するよう促したり、スキルアップをサポートしたりしているそう。
 「事務を担当していた女性社員が、もっと不動産の仕事に深く関わるため宅建を受けると言いましたので、それはいいことだと学費補助や勤務時間の調整を行って応援しました。結果は一発合格。今では得た知識を生かしながら働いてくれています」と女性の職域拡大にも積極的な岡本さん。「ここを辞めることになっても、宅建の資格があれば次の職場で役立ちますから」と話す姿に、『家族』である社員への思いがにじみでます。

 

◆店主自らが率先して行う地域への貢献◆
 京都市が登録する『地域の空き家相談員』である岡本さん。制度設立当初から仕事で培った知識と経験を生かして地域に貢献しています。
 「地域の方々に支えられて会社を40年続けてこられたという思いがありますので、今後も地域活動に力を注いでいきたいですね。また高齢者住宅や老人ホームへの入居に関するお世話など高齢化社会の問題に少しでも貢献できたらと。うちの社員は65歳の定年を過ぎても、本人の意欲と一定の条件が合えば働くことが可能で、70歳の従業員もいます」と語り、地域や社会への貢献を社員にも積極的に行ってほしいと続けます。
 「仕事ばかりではなく、地域活動などを熱心に取り組むことで人間的にも成長できると考えていますし、それが会社にとっても良い結果につながると思っていますので、早退などを認めてそのような活動を奨励しています」と。ほかにも有給休暇を取得しない社員がいることを受けて計画的に消化をはかるなど、社員のワーク・ライフ・バランスの実践を後押ししています。
 今回の表彰を受けて、新たに水曜日をノー残業努力日とし、女性の役員登用を行ったと話す岡本さん。今後もさまざまな取組に挑戦しながら、地域に愛される企業であってほしいと願います。

株式会社 都ハウジング

事業内容 不動産管理,仲介業,コンサルティング
本社 京都市伏見区深草キトロ町30-12